2017年11月30日木曜日

猫はこだわる


トラは猫ゆえか、いつも完食というわけでなく、たいていお皿に餌を残します。
そのため、それを犬が食べてしまわないよう、これまで高いところに食事場を設けていました。
しかし、年のせいか、数年前からときおりジャンプに失敗して飛び乗れなかったり、下で見上げながら鳴いて、上げてくれと催促するようになっていたので、何とかしなくてはと思っていました。

一か月ほど前、うなぎが身体が自然に動いてしまうので自力では食べられなくなってから、トラのお皿を狙うものがいなくなり、トラは高いところで食べる必要がなくなりました。
床にお皿を置くのですが、なんてこと、一日に何回かは、元の食事場で待っていたり、顔を見て、上にあげろと催促したりします。そのたびに、お皿をおろしたり上げたり、床と高いところの二か所にお皿を置いたり、
「なんだよ」
と思いますが、トラは平然としています。

トラの食事場の真下には、犬の水を置いてあります。
もちろん、犬猫兼用のつもりで置きました。
ところがトラは、お風呂場に置いた自分の水入れと、金魚のいるつくばい、それと、あちこちの汚いたまり水を見つけて飲むばかりで、犬の水入れからは、決して飲みません。
犬の水は、毎日取り換えている、汲みたての井戸水です。
それに比べて、お風呂場の水は、お湯が好きなので催促された時に湯船から汲んでやったお湯の冷めたものです。金魚のつくばいの水はいつも新鮮な水が入るようにしてあるからいいとして、バケツや空き缶にたまった、錆が出たような汚い水を飲むのはいかがなものかと思いますが、ためないように気をつけていても、何かしら見つけます。
ビニールシートの皺になった部分にたまった水、雨の後の水たまりの水も大好きです。
「猫のこだわり」は、なかなか理解できません。






2017年11月29日水曜日

霧の朝


この時期によくあることですが、今朝は深い霧に包まれました。
山はおろか、近くの木々まで、霧に隠されています。
 

鳥の声だけが聞こえます。


と見る間に少し晴れて、近くの木々が見えるようになりました。
空気があたたまるにつれて、少しずつ景色がはっきりしてきます。山の稜線はまだ、感じることもできません。






2017年11月28日火曜日

写真をありがとう


先週まではインドにいて、今はインドネシアにいるらしいトヌちゃんが、うなぎのことを知って、我が家の写真を送ってきてくれました。
と言っても、犬たちの写真はこれが一枚きり、


トラの写真は山のようにありました。


これも、トラのようです。





2017年11月27日月曜日

頑張ったね

今朝未明に犬のうなぎが永眠しました。
もう少しで16歳というところでした。
11月18日(先週の土曜日)の朝6時ごろ、普通に外でおしっこをさせ、水を飲ませ、私はまだ寝間着姿だったので着替えたり朝の仕事をしているうちに、うなぎは食事をとらないまま昏睡状態になりました。昏睡状態は深夜まで18時間も続き、このままダメかと思いましたが、よみがえり、立ち上がってまた歩き回るようになりました。
ところが、この日を境に食べ物を拒否、水はうまく飲める日と飲めない日がありましたが、どんなに食べさせようとしても食べず、丸8日食べなかった昨日の未明、再び昏睡状態になり、夜になって容態が変わり、今日未明に永眠しました。

左から、うなぎ、アルシ、小春、トラ、建設中の母屋で

2002年の初夏、ブリーダーをしていた次男から、事情があって出戻ったうなぎを、譲り受けました。その日は、東京郊外に住んでいた長男のところにも行く予定があり、籠に入れたうなぎを下げて、電車やモノレールを乗り継いで行きました。
長男の家は駅から歩いて15分ほど、ほとんどが坂道なので、うなぎの入った籠を下げて歩くのは、当時はまだ3キロだったとはいえたいへんで、時々立ち止まって休まなくてはなりませんでした。うなぎは、初対面でしたが、ずっとおとなしくしていました。

八郷の近くの町に借りていた木賃アパートで、うなぎが来てから約1年過ごしたのち、建設予定地の敷地に立てたビニールの仮設小屋に移りました。その仮設小屋で約6年暮らし、母屋に移ってから、約8年半、うなぎは暮らしたことになります。
アパート時代は、晴れていればお弁当を持って建設現場に、雨の日はホームセンターに買い出しに行く日々でしたが、うなぎはどこに行くのも一緒でした。

左からアルシ、小春、うなぎ、仮設小屋のベッドで

2004年1月、仮設小屋でうなぎが出産をした直後に私の父が亡くなりました。
出産から一週間目にお葬式がありましたが、うまれたばかりの子犬6匹とうなぎを、放っておくわけにいかず、目も開いていない子犬ごと車に乗せて東京まで連れて行き、お葬式に参列しました。

子犬たち5匹は、一か月半ほどで息子が引き取って行きましたが、小春だけは、手元に残してもらいました。
その数年後には、うなぎの母犬のアルシも引き取って、犬三匹体制が、2009年5月に小春が不慮の死を遂げるまで続きました。
ホームセンターに行ったときは、三匹がカートに前を向いて並んで座って、立ち上がるでもなくおとなしくしていたので、なかなかの人気ものでした。


2015年9月にアルシが死んでから、うなぎは寂しくなりました。
うなぎは生まれつき、片目が薄いブルーでしたが、こちらの目は角膜剥離をおこし、もう片方の目は白内障で次第に見えなくなり、ついにはアルシ同様全盲になりました。犬たちは人間よりよくできていて、勝手知った場所で暮らすには、目が見えなくてもほとんど不便なく、あちこち歩き回っていました。


発作が起こって辛そうなときは、早く楽にしてやった方がいいのかしらとおろおろすることもありましたが、発作が治まるとけろりとして歩いたり、抱っこされたりするので安堵の胸をなでおろす、この二か月はそんなことの繰り返しでした。
うなぎは、私たちを信じ切って、約16年、精一杯生きました。
そして、お互いに楽しい日々を過ごすことができました。





2017年11月26日日曜日

角のサラダサーバー


フランス製のサラダサーバーを持っています。
フォークとスプーン部分が動物の角でできていて、それを金属で木の柄とつないであります。


明かりに透かして見ると、角に金属(たぶん)を突き刺してありますが、


金属の薄い板でカバーしたその中が、何でできているのかは、外からはわかりません。
そういえば、ヨーロッパのビンテージのサラダサーバーで、金属製のものは見ることがありますが、木製のものは見たことがありません。
木製はなかったのか、それとも木なので使い古してしまったのか、サラダサーバーそのものに古い歴史がないのか、そのあたりはよくわかりません。

このサラダサーバー、わりと昔から我が家にあるのですが、ちょっと長すぎて、そのためあまり出番がありません。
ちなみに、サラダサーバーは、22センチのものをもっともよく使い、次が24センチのものです。
31センチのオリーブの木のものは長すぎて、今では料理用へらに成り下がっているし、20センチのものは短すぎて使えません。
これは28センチあります。サラダボールとのバランスもあると思いますが、ちょっとしたことで、使いやすかったり、そうでなかったりします。

さて、先日久しぶり使っていて、いったい何の角だろうかと思いました。
ネットで「角細工」を検索してみると、現在つくられている角細工のカトラリーのほとんどは、水牛の角でした。

 

フランスには水牛がいないから、植民地から取り寄せたのか、とさらに調べると、マダガスカルではセブ牛(コブウシ)の角から、細工物をつくっているようでした。

セブ牛の角

 といってもセブ牛も、飼われているのはだいたい熱帯です。


デンマークの、「織物博物館」発行のカタログ冊子には、ものづくりの一つとして角細工が載っています。
しかし、この写真を見ても、私にはこれが何の角かわからないし、デンマーク語で書いてあるので、読めません。
右上は、山羊の角のようにも見えます。左上は、金属でつくった型紙(型金)でしょう。
  

この写真の角職人さんが切っている角は、大きさからいって、牛か水牛の角に見えます。もともとヨーロッパで飼われている牛の角も、角細工に適しているのでしょうか?

角職人さんがいたのは、1800年代だそうです。
やがて、工場製品の金属のカトラリーやサラダサーバーが席巻して、角職人は消えて行ったのでしょう。


角細工の道具は、職人さんの手づくりに見えます。


さて、このサラダサーバーの金属部分は、機械で型押ししたものとはいえ、美しく仕上がっています。
下半分には、二枚合わせた継ぎ目が見えますが、上半分は継ぎ目もないかのように磨いてあります。
 

そして、このすべすべの木は何でしょう?
チークにも見えますが、もしチークだったとしたら、仏領インドシナからもたらされたものに違いありません。

一組のサラダサーバーにも、いろいろな歴史が詰まっているなぁと、改めて思ったものでした。

追記:

柄は木だとばかり思っていましたが、たぶん柄も角です。






2017年11月25日土曜日

クリスマスクッキー


Oくんが、お連れ合いののぞみさん手焼きのクリスマスクッキーを、持ってきてくれました。

いつも、自分で育てたお米からつくった米粉の、グルテンフリーのクッキーを焼いていらっしゃって、卵も乳製品も使っていません。
それが、とっても美味しいのです。
 

「クッキー、食べようぜ」
と、夫。
「えぇぇ、クリスマスまで待たないの?」
「待たない」
というわけで、まず、ショコラのスノーマンをいただきました。
丸いのは、メープルアーモンドボール、でこぼこしているのはオートミールクッキー、抹茶ツリーに、ジンジャーブレッドマンというところです。

スノーマンは、炭団(たどん)マンと言ったところですが、美味でした。
そういえば、炭団はもう死語でしょうか。最近はホームセンターに行って、練炭の売り場(よく変わる)を訊ねるのも困難になってきました。店員さんが練炭を知らないのです。





2017年11月24日金曜日

柄杓発見!


窯焼きのとき使う「さや」を利用したつくばいは、下から井戸水が少しずつ出てくるので、きれいな水を保てると思いきや、形状のせいか、アオミドロや苔が発生しやすいものです。
水が常時あふれているので、周りにきれいな緑色の苔が付着することもありますが、陽に当たるのがよくないようで、最近は、きれいな時よりきたならしい時間の方が長いような気がします。


アオミドロが発生したので、水をかい出していたら、あれっ、何か沈んでいました。


見えたのは気持ち悪いこれで、取り出してみたら、姿が見えなくなっていた柄杓でした。


探してもないはず、こんなところに落ち込んでいたのです。
つくばいは細く、偶然に落ち込むようなものではありません。やっぱりあのとき、子どもたちが突っ込んだに違いありません。


ところで、この柄杓には、自分でつけた柄がついていました。
何でも目の前になかったらすぐ忘れてしまうので、無くした柄杓はねじ式になっていたと思っていましたが、それは先々代のひしゃく、これは骨董市で新しく買った柄杓と同じメーカーのものでした。


取り敢えず柄を外して、本体は磨いてみようとしたら、柄は外れずに、ぼろぼろと折れてしまいました。
 

さて、磨いた結果がきれいになったと言えるかどうか、微妙なところです。


いずれにしても、残っている柄の部分を取り出さなくては新しい柄を装着できませんが、
柄全体はとても脆くなっていたのに、金属部分に突っ込んだ部分は石みたいに硬くなっていて、ドリルで穴を開けてみたら、煙が出るくらいでした。
酸素が届かなかったようです。


今日は晴れるでしょうか。
西の空はすっきり晴れていますが、南東の空には雲がいっぱい、朝日に照らされています。



2017年11月23日木曜日

アールコブの窓


また、窓をつくっています。
アールコブの夫の本棚のところの引き違い窓で、敷居はレールを取りつけますが、鴨居は溝を彫ります。


溝切り鋸は優れもの、厚みの違う刃を装着することができて、節があってもきれいにみぞを彫ってくれます。


雨仕舞のため、上側には角度をつけます。


そして、こんな風に取りつけました。
敷居をつくり、側板には、戸が入り込むように、やはり溝を彫りました。
 

敷居のレールもつけて、下準備OKです。


さて、窓かぁ。
久しぶりなので、組むところの刻み方を忘れています。


あったあった、見本を取ってありました。
これがあるとないとでは大違いです。窓づくりはあんまり好きじゃないけれど、あと20枚くらいつくらなくてはなりません。
最近、夫が誰かに、
「完成までに、あとどのくらいかかるんですか?」
と訊かれて、
「あと三年ぐらいかなぁ」
と答えていました。えぇぇぇ!去年も今年の春も、同じ質問に、
「あと二年くらい」
と答えていたのに、どうして工期が縮まないで延びてしまったのでしょう!
この調子だと、来年訊かれたら、
「あと四年かなぁ」
なんて言いかねません。そう言わせないためにも頑張らなくっちゃ。






2017年11月22日水曜日

八郷


今年の紅葉は、「並み」でしょうか。
人工的に植えられたイチョウは鮮やかに色づいていますが、山の木々は、はっとするほどきれいな年と、そうでない年と、差があります。


わりと早く寒さが来たわりには、ひこばえは元気、中には田植えしたみたいに見える田んぼもあります。
まだ初霜が降りていませんが、広い盆地のこと、もう初霜が降りているところもあるようです。







2017年11月21日火曜日

パウンドケーキの型


いただいた青いパパイアのうち、もう一つのパパイアをインドシナ風サンドイッチにするため、パテ(パイ生地に包んでないのでテリーヌというらしい)をつくりました。
テリーヌの型には、片づけをしていたら出てきたパウンドケーキの型を使いました。


テリーヌが出来上がって、やれやれとケーキ型を洗っていて、
「あれっ、我が家にはこの型しかなかったかしら?」
と、まじまじと見てしまいました。重い鉄でできていて、何とも古めかしいのです。


と言っても、骨董屋で買ったとか、そんなものではありません。私が使っていたものです。


もしかして、半世紀近く前に、アメリカで買った?
最近は、パンもケーキもつくらない、たまにケーキはつくるとしても底が外れる丸い型しか使わないので、パウンドケーキの型の出番はなかったのですが、もっと新しい型があったはず、と型を入れている引き出しを開けてみたら、ありました。


そうそう、これだよね。
いまどき、ステンレスでなくて、鉄の型など使っているはずがありません。


でも、テリーヌをつくるには、小さい方がよかったというものでした。


以前は、ふたを閉めて四角いパンを焼く、もっと大きくて深い鉄の型も持っていましたが、パンづくりをしている友人にあげてしまいました。今でも、使っていただいているかしら?
生地を型に直接入れなかったのですが、蒸したのでさびがいっぱい浮かんでいました。