2016年8月21日日曜日

スティグ・リンドベリ


1949年に誕生した西武百貨店は、1959年に包装紙を新しくしました。
古臭くてやぼなほかの百貨店の包装紙に比べて、その意匠は斬新、子ども心にも何か違うと感じたものでした。

 
『暮らしの手帖』が推奨したからか、それ以前からか、当時は私の母も、集めた包装紙を貼ったリンゴ箱を積んで棚にしていました。西武百貨店の包装紙を貼ったリンゴ箱の棚は、にぎやかで楽しいものでした。

この包装紙は、スウェーデンを代表するデザイナーのスティグ・リンドベリ(1916-1982)がデザインしたものです。
スティグ・リンドベリは、陶磁器製造会社のグスタフスベリ社で、数々の食器や、テキスタイルなどのデザインを手がけた、スウェーデンを代表するデザイナーです。1940年代、50年代には、スウェーデンのどの家庭にも、スティグ・リンドベリの食器があったと言われたほどでした。
今年はスティグ・リンドベリの生誕百年にあたります。 


その、スティグ・リンドベリがデザインした、グスタフスベリ社のシンプルなオーブン皿です。
1970年代に購入したもので、当時は息子たちも伸び盛り、マカロニグラタンやジャガイモグラタンをつくるとき、大きなオーブン皿は大活躍したものでした。

その後、何回か引っ越ししましたが、住んだどの家にも、このお皿が入るような大きなオーブンはありませんでした。電子レンジ兼用の小さなオーブンでは、丸くて小さなオーブン皿を使うだけ、このお皿は二十年以上、オーブン皿としての出番はありませんでした。

そして、八郷に引っ越ししてきて、母屋にガスオーブンを入れてから、やっとオーブン皿として復活したのでした。 


さて、お客さんがあったときの、にくにくしい一皿です。スパイスを効かせたトマトソースに漬け込んだラムチョップを焼きました。
これまで、積極的に肉を食べることもなく、豚農家のみわさんから月一度購入する肉だけでほとんど賄っていましたが、夫の脚の筋肉が、膝の人工関節の手術以後めっきり落ちて、脚が細く、弱くなってしまったので、筋肉をつくるために、肉や魚をできるだけ食べることを心がけています。

 
ラムチョップが焼きあがったところ、美味でした。

えっ?ラムチョップがスティグ・リンドベリと何の関係がある?
今年は生誕百年なので、できるだけほかのオーブン皿を使わずに、スティグ・リンドベリのお皿を使おうと、ただ考えているだけです。








2 件のコメント:

昭ちゃん さんのコメント...

その頃にしては漸新なデザインの包装紙ですね、
JALのつるマークのコーヒーカップと小皿がありますがシンプルで飽きがきません。
池袋は東に西武・西に東武デパートと盛んでしたが、、、、。

さんのコメント...

昭ちゃん
2009年に、西武百貨店はなくなっているのですね。「西武」はあるけれど。隔世の感があります。
西武百貨店の包装紙がこんな模様だったころ、各家庭にも国電にも冷房がなくて、夏の暑い日は百貨店が唯一の涼める場所でした。中学の時など、友だちと神田まで毎週学力テストを受けに行って、その帰りに、銀座のデパートに寄って、最上階から下まで、買い物もせず歩いたものでした。デパートにはいい迷惑でしたね(笑)。
西武百貨店は池袋にあったのですが、渋谷店ができたときは、とってもおしゃれでした。一階に骨董品売り場もあって、私はしょっちゅう覗きたがっていました(笑)。有楽町店もおしゃれだったしね。いまは、デパートに行くことは全くなくなりました(笑)。