2010年11月10日水曜日

バケツいろいろ





1970年代だったか、80年代前半だったか、いっとき、日本の市場からブリキのバケツが消えてしまったことがありました。
プラスティック製品の品質の向上目覚しく、全盛時代が来たこと、プラスティック製品との競争力や高騰する手間賃などの問題で、ブリキ加工業がどんどん衰退・消滅していったこと、まだ中国製品が日本市場に出回っていなかったことなどが、原因だったのでしょう。

そんなとき、銀座のプランタンで、フランス製のブリキのバケツを見つけました。
おしゃれな銀座の、おしゃれなデパートでバケツを買い、それをぶら下げて電車に乗るなんてちょっとこっけいでしたが、ブリキのバケツを見つけた嬉しさには、替えられませんでした。
バケツとしての現役は退き、今は食品庫の中で、お酒立てとして使っています。




こちらは、小ぶりの、カンボジアのバケツです。
たしか、1990年、初めてプノンペンを訪問したときに手に入れました。ブリキ屋さんの店先の歩道に並べてあって、できたてのほやほや、「底の鉄の部分に、さび止めのニスを塗ってあげるから」と言われたのですが、「ニスを塗っていないのが欲しい」とわがままを言い、譲っていただいたものです。

なぜ小ぶりか?井戸の釣瓶としても使うからです。
カンボジアやタイのブリキは、日本のブリキよりずっと厚く、頑丈です。だから釣瓶としては、重いのがちょっと難点です。

我が家では、一週間分の新聞入れとして使っています。





これは骨董市で買った、鉄のバケツです。外は色を塗ってあったようです。
フランスのバケツとカンボジアのバケツは、円筒型ですが、これはバケツ型です。




底との接続部分の三ヶ所にこんな飾りがあること、




持ち手や、持ち手の受けの細工が気に入っています。
薪ストーブから出る灰入れとして、ストーブの横に置いて重宝しています。

プラスティックのバケツも使っていますが、コンクリート工事などには、中国製の、安くてしっかりしたブリキのバケツを、ありがたく使わせていただいています。


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