2009年11月23日月曜日

フランスのビー玉



先日、所要で東京まで行ったときのこと、久し振りの東京だからと、少し時間に余裕を持って出かけ、何度か行ったことのある骨董屋さんをのぞいてみました。
見ただけでお店を出ましたが、まだ時間に余裕があったので、すぐ近くの古い洋書屋さんものぞいてみました。昔の植物図鑑など置いてあるお店です。
そこに、この土のビー玉がありました。
「ひとついくらですか?」とたずねたところ、箱ごと全部でしか売らないとのことでした。
値段はむしろ高くないくらい、しかし、「生活非必需品」が家にあふれている状態をなんとかしなくてはと、反省している自分と、買わないと後悔するぞという自分がいて、心の中で戦います。

ビー玉を手に取ってみたり、置いてみたり、ちょっと別の本をぱらぱらみてみたりと、狭い店内で迷うこと10分か15分、「毎日楽しめるから」という言い訳をしながら、とうとう買ってしまいました。
帰って、数を数えて見たら、350個ほどありました。




泥団子をつくる要領でつくったのでしょうか、一つ二つ欠けていたのを見ると、中の土と、外の仕上げの土の部分がはっきりとわかれて見えました。
持ち主はよく遊んだようで、表面が傷ついて色が薄れ、中間色になっているものもたくさんありました。




しかし、中には、色が鮮明に残っているものもありました。




ほとんどが土の玉ですが、ガラスのビー玉や、鉄の玉、木の玉も混じっていました。ガラスのビー玉の表面も傷だらけ、何度も何度も遊んで、ポケットの中でかちゃかちゃいわせていたのでしょう。それにしても、幼い子どもが激しく遊ぶのに耐える、土の玉やガラスの玉の丈夫さに驚いてしまいます。

ビー玉は、エジプトや古代ローマの遺跡から出土しているほどの古い遊びだそうです。日本では、明治になってからヨーロッパから伝えられた泥玉が製造されるようになり、明治末期にはガラスのビー玉が製造されはじめたそうです(『おもちゃ博物館・めんこ・ビー玉』多田敏捷 編)。

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