2009年10月15日木曜日

ココヤシの匙



ココヤシは、器だけでなく、匙にもよく加工されます。上から柄がラタンでできているカンボジアの古いもの、2番目は柄の彫刻のある北タイ(ランナータイ)の古いもの、3番目はカンボジアの市場で売っている実用品の穴あきおたま、4番目はタイのお土産用につくられているもの、一番下は、フィリピンのルソン島北部の古いものです。
フィリピンのスプーンは、柄をつけずに、内果皮だけでつくってありますが、とても使い勝手のよいものです。

内果皮をしっかり磨いたとして、次はどんな柄をどうやってつけるかです。今できの実用品は、木の柄を釘でとめています。もっとも一般的に見られるものです。
タイのお土産品は、細いラタンで丁寧に編んでとめています。よく見られる方法ですが、中でもこれはしっかりとつくられている方だと思います。




古いものはと見ると、ラタンも木も割いて、ココヤシをはさむようにとめ、漆で丁寧に処理しています。




裏を見るとこんな感じです。手間を厭わず丁寧につくったものには、独特の美しさが宿っています。


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